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アメリカ政府が、中国の通信機器メーカーHUAWEIの製品を使用しないよう同盟国に求めているという報道に接して、日本の報道機関では最新の5G通信の技術で中国に先んじられたく無いような論調になっていますが、情報セキュリティの観点からこの問題を考えてみたいと思います。
スタンドアロンコンピュータもウィルスに感染する
スタックスネットというコンピュータウィルスをご存知でしょうか。
USBメモリを媒体として、スタンドアロンコンピュータに感染するウィルスです。
イランの核開発を妨害
スタックスネット、具体的にはイランの核開発の進行を遅らせたと言われています。
イランの核開発研究所にある核濃縮用の遠心分離機を制御しているコンピュータはネットワークに接続されていないコンピューターでしたが、メンテナンスで業者のエンジニアがパソコンを接続していました。
メンテナンス用のパソコンもネットワークに常時接続されていないものでしたが、情報のやりとり等にUSBメモリを使用しており、そのUSBメモリにウィルスが仕組まれていました。
ウィルスはUSBを経由してメンテナンス用のパソコンに感染、そしてパソコンから遠心分離機制御用のコンピュータに感染しました。
その結果、遠心分離機約8,400台が稼働できなくなったというものです。
USBメモリへの感染経緯
さて、ではどうやってUSBメモリへ感染したのでしょうか。
USBメモリへの感染は、インターネットを経由してと言われています。
インターネットに接続しているパソコンからUSBメモリを使ってスタンドアロンパソコンに情報を移動させることはよくあることですが、その時にスタンドアロンパソコンにウィルスが感染することがあるのです。
電子機器に内蔵されているチップにもウィルスが!
湾岸戦争の時、イランの防空本部に納品されていたプリンターのチップに、スタックスネットと同じような機能を持つウィルスが仕込まれていました。
このウィルスにより、イラン防空本部のコンピュータネットワークの機能を破壊しようという目論見でしたが、実際にはこのウィルスが活動を始める前にイラン防空本部は空爆で破壊されてしまい、効果のほどはわからずじまいでした。
全てはおとぎ話・・・か?
さて、以上の話は、首謀者とされているアメリカの諜報機関であるCIAやNSAから正式な発表はなく、リークされた情報を元にマスコミが勝手に組み立てたストーリーです。
スタンドアロンコンピューターにもウィルスを仕組んだり、市販されている電子機器にウィルスが仕込まれていたりとか、単なる想像の世界です。
しかし実際にありうる話です。
ウィルス入りUSBメモリが販売されている現実
私が勤務していた会社では、社員が内緒で市販されていたUSBメモリを開封せずに会社に持ち込んで会社のパソコンに刺したところ、ウィルス警告が出て大騒ぎになったことがあります。
市販されている電子機器にウィルスが仕込まれていることは、現実なことなのです。
製造段階で情報を漏洩させるウィルスが仕込まれている可能性
新品の電子機器にウィルスが仕込まれている日常ですから、HUAWEIの機器の中に製造段階でウィルスが仕込まれている可能性は大いにあります。
HUAWEIのスマホが中国に個人情報を送付するだけならまだ甘い方。
もしかすると、各国の様々なネットワークを混乱させるウィルスがしこまれていて、いざ戦争になった時に防衛網をめちゃめちゃにさせる可能性も否定できません。
情報戦略的な観点から見ると、HUAWEI機器の使用を禁止するのはこういうことを避けるためです。
米国だってやっているからこそ心配?
結局は自分たちもやっているから、相手も同じことをやっているだろうと心配になるわけです。
米国だってやっているのです。
つまり、米国製機器を使用していると、米国に情報が漏れている可能性があるのです。
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